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図2・6 レーダー2台装備例

(2)マストの構造及び保守のためのプラットホーム、手すりなどの安全条件
(a)レーダーマストは空中線の回転起動や船体の振動、衝撃などで簡単によじれたり傾いたりして、いつまでも動揺をするような弱い構造は避けるべきで、このようなものでは物標の方位測定時に方位誤差を生ずるばかりか、空中線そのものを破損するおそれもある。検定レーダーの方位精度は、この様なマストの構造や、空中線の取付け精度までを含めた全構成を総合して±1度であって、これはレーダー単体としてもかなり厳しい値である。詳しくはメーカーとよく相談すること。
(b)空中線(特に回転ふく射器)の振動に対する共振点は、空中線の大きさや構造によって異なるので一概にはいえないが、大略12Hz前後である。したがって、レーダーマストがこれらの周波数で、共振を起こさないようにすべきである。万一、発生したら補強材などを用いて、共振周波数を上にもっていくこと。長時間の連続した共振に耐えうるように空中線は設計され得ないからである。

 

 

 

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